若手歯科医の備忘録

大学で矯正を勉強中かつ実家で一般治療を勉強中の若手歯科医の備忘録のつもり

無知は罪なり

 バイト先でスタッフさんの子供の乳歯抜歯をした。レントゲン上では歯根吸収が進み、歯冠部のみ残り難易度は簡単と判断した。

 しかし、実際にやってみると、①通法通りしっかり麻酔を行ったのだが、効きが悪く、また、②歯根もセオリー通りアクセスしたが中々抜けずとても手間取った。

 原因を分析すると、

①については、麻酔の保存方法が悪く、薬理効果が減弱したと考えられる

→対策:冷暗所に保管する、必要量より少し多めに注文するに止め、常に新鮮な製品を使用する。また、他の製品についても保管方法が存在するので、それらも厳守する必要がある。

②については、レントゲン上では映らなかったが、舌側の歯質が吸収されず、長い歯根が残存していたため、全然抜けなかった。乳歯抜歯は基本頬舌側に大きく、かつ愛護的に倒すが、前歯部においては歯胚を傷つけないために頬舌的な動きは控え、回転を使うとされている。抜けてきた歯根形態を見て、納得した。

やって初めて分かることも生きていてたくさんあると感じるが、仕事柄そのような悠長なことは言ってはいられない。勿論経験も大事ではあるが、勉強、セミナー(実習)は心から大事だと思う。知識に勝る(自他共に)防衛策はないと感じた。今後とも、狂ったように勉強したい。